AZUMINO Worker’s File #02-フリーランス動画編集者
フリーランス動画編集者 古田 典枝さん

令和6年度、IT基礎講座・WEBマーケティングコース受講生の古田典枝さんにお話を伺いました。
Q.経歴を教えてください。
リモートワーカーとして活動を始めて、3年目になります。
前職は看護師でやりがいのある仕事でしたが、子育てが始まってから働き方に迷うことが増えました。子どもとの時間を大切にしたいという思いから、悩んだ末に退職を決断しました。
その後、在宅でできる働き方に挑戦したくて、思い切って動画編集のオンラインスクールを受講しました。
オンラインスクールで学んだものの、実践で活かせる情報がまだ足りないと感じ、市が主催する「IT基礎講座とWEBマーケティングコース」を受講しました。
クラウドソーシングサイトで営業を続ける中で、ご縁のあった企業さまからお仕事をいただけるようになりました。
現在も継続してお仕事をご一緒させていただいており、とてもありがたく感じています。
また、令和7年にはエンジニアとの共同制作で企業さまのサイトリニューアルに携わり、ニーズのヒアリングから完成までのプロセスを経験しました。
画像加工やデザイン面についても多くの学びがあり、貴重な機会となりました。
Q.現在のお仕事を教えてください。
医療系や幼児向けクリエイティブブランドなどの企業の動画制作・バナー制作を行いながら、コワーキングスペースのスタッフとしても働いています。
SNS向けのショート動画制作を中心に、幅広い業務を担当しています。
決まった台本や提供していただいた素材をもとに制作することもあれば、企業さまからいただいたテーマをもとに、構成・台本作成・撮影・編集まで一貫して担当するケースもあります。
Q.使用しているツールと作業時間を教えてください。
◼️使用しているツール
Adobe Premiere ProとCanvaです。
動画編集を中心に、業務に合わせて幅広い表現方法を取り入れながらスキルを磨いています。
得意分野を一つに限定するのではなく、案件に応じて柔軟に対応できるよう、日々アップデートを続けています。
◼️作業時間
動画編集だけで1日に3~4時間、月に60〜70時間ほど。
その他の制作業務も含めると、全体では月に約100時間ほど稼働しています。
Q.始めた頃の苦労や壁はありましたか。
未経験の世界に飛び込んだので、初めてのことや分からないことばかりでした。
振り返ると、オンラインスクールにはアフターサポート期間もあったのですが、何をどう質問すればいいのか、どう動けばいいのか分からず、うまく活用できていなかったと思います。
最初にぶつかったのは営業の壁でした。案件を獲得するまでは自分で探して動くしかなかったので、本当に大変でした。
また、スキルアップに関しても独学では限界があり、長い期間模索し続けていました。
Q.在宅ワークをして良かったこと、困ったことを教えてください。
◼️良かったこと
自分で作業時間を調整できるため、子どもの体調不良や急な予定変更にも柔軟に対応できることです。家庭の状況に合わせて働けるのは、在宅ワークならではの大きなメリットだと感じています。
◼️困ったこと
自分で作業時間を確保しなければならない点は大変だと感じることもあります。
作業中やオンライン会議の最中でも、子どもや家族がいると集中しづらい場面があり、時間や環境を自分で整える工夫が必要になります。
Q.仕事をする上で心掛けていることはなんですか。
◼️連絡のレスポンスや納期の厳守
基本的なことを大切に、当たり前に行うよう心がけています。
また、気持ちの良いやり取りができるよう、言葉選びにも気を配っています。
オンラインでのコミュニケーションが中心だからこそ、より丁寧さが求められる部分だと感じています。
◼️納品物のクオリティ維持について
制作したものは、自分でも見返してチェックします。
初稿を提出する際に「この編集はどう感じますか?」といったポイントをクライアントさまにも共有し、意識的に確認していただくようにしています。
その上で修正や相談を重ね、より良い形に仕上げていくことを心がけています。
◼️学び続けることをやめないように
学び方は人それぞれですが、自分に合った方法を模索し続けています。
「一度学んだからといってゴールではない」「学んでも足りない部分は必ずある」ということに気づかされ、学びへの投資も必要だと感じるようになりました。
現在は動画ディレクター経験者のもとでノウハウやデザインを学びながら、今いただいている案件の質を高めることに力を入れています。
Q.仕事のモチベーションを保つコツはありますか。
オンとオフをしっかり分けることを意識しています。
最初の頃は夜間に作業したり、土日祝にも仕事を入れたりして、常に仕事のことを考えてしまう時期がありました。その結果、精神的にも良くないと感じるようになり、体調にも影響が出てしまいました。
今では、クライアントさんと納期を相談しながら、しっかりと休日を確保したり、夜はなるべく休むようにして、意識的にオンオフを作るようにしています。
作業の合間に温かい飲み物を飲んだり、うまくいかない時は思い切ってPCを閉じる——そんな小さなリセットも大切だと感じています。
Q.これからの目標を教えてください。
◼️地元・安曇野での活動を広げたい
安曇野で活躍されている方々の動画制作にも関わってみたいと考えています。
現在は企業案件が中心ですが、今後は地元の方や実際にお会いできる方とのお仕事も増やしていきたいです。
自分自身の「スキ」や「想い」、そして誰かの大切にしている気持ちを形にして発信できる存在になりたいと思っています。
◼️「編集者」から「クリエイター」へ
動画についてより深く学び、今年はスキルを磨く一年にしたいと考えています。
クライアントさまにより満足していただける動画を制作できるよう、「編集者」から「クリエイター」へとステップアップしていくことが目標です。
Q.これから在宅ワークを始めたい人へメッセージをお願いします。
私は在宅ワークを選んで本当に良かったと感じています。
今の環境や生活スタイルが、自分や家族にとって無理のない形に合っているからです。
働き方については、特に母になると悩みながら模索する方も多いのではないでしょうか。
在宅ワークにはメリットもデメリットもあり、これまでいろいろな壁や試練も経験してきました。
だからこそ、より良い働き方を探す中で、自分に合ったスタイルを選べる人が増えたら嬉しいなと思っています。
古田さんのポートフォリオ

編集後記
古田さんのお話で、特に印象的だったのは「一度学んで、必ずゴールではない。」という言葉です。
現在も動画の師匠と呼べる人のもとで学びながら、自分の課題に向き合い続ける姿に、フリーランスとして成長し続ける秘訣を感じました。
安曇野市には、このように自分の働き方に迷いながらも実現しようとしているリモートワーカーがたくさんいます。
企業の皆様、ワーカーの方にも、地域の人材を知ってもらえるよう、これからも発信していきます。
お話ありがとうございました。
【インタビュアー・記事作成:seki】

